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【副科ピアノ】三次試験対策を始めるなら、まずはピアノ!その理由は?

ピアノ課題

せっかく歌の試験をパスして、三次試験まで残れたなら、合格したいですよね?

三次試験で点数を落として入れませんでしたというのは、もったいない!

でも、藝大の三次試験は、本当にたくさんのことをやらなければいけません。

その中でも、取りかかりが早ければ早い方がいい科目が、ピアノ課題です。

ここでは、藝大三次試験の副科ピアノ(声楽・器楽)の受験で、いったい何を弾くのか?どれくらいのレベルが求められるのか?

そして、なぜ早く取りかかったほうがいいのか?という理由と、試験でのタブーと注意点をご紹介します!

不安の多い副科ピアノ

Aくん
Aくん

昔からバリバリピアノ弾いて、コンクール出場して入賞してました!副科ピアノとか、余裕でしょ!

…というA君のような方は別ですが…

Bさん
Bさん

昔、ピアノは習ってたことがあったけど…もうずいぶんやってないなぁ…

藝大受験で必要になっちゃったけど、大丈夫かな…

Bさんのほうが、圧倒的に多数派です。

声楽科や器楽科志望の方は、部活動の合唱や吹奏楽部で音楽に目覚めた!という場合が多く、「全然ピアノやってなかった…」「受験で必要になって、必死でやった」という方が、一定数いました。

わたしすずめも、ほとんどピアノ未経験の初心者でした。
かろうじて右手と左手ばらばらに動かすことが出来るかな?くらいでした(^▽^;)

こんな私でも、藝大の副科ピアノの試験をパスできたので、しっかり対策をすれば大丈夫!!安心してください!

副科ピアノの試験って、何を弾くの?

藝大三次試験の副科ピアノで弾かなければいけないものは、次の通りです。

(1)音階:Hanon No.39 の中から当日指定する。
   同一調号による長調と短調
   但し速度を♩=100程度以上とする。
   (注)長調の音階は繰り返しなし。短調の音階は和声的短音階を1回弾いた後、
    続けて旋律的短音階を1回弾き、終止形を付けて終わる。

(2)下記のソナチネ, ソナタより1曲を選び, その第1楽章。
   (※実際の掲載してある課題曲は東京藝術大学公式ホームページで確認してください。)

(注)(1),(2)とも暗譜とする。繰り返しなし。

2022年度 東京藝術大学音楽学部・別科入学者選抜試験 試験内容及び課題曲(2021年10月1日掲載)39頁。

このように、ただ課題になっている曲を弾くだけではなく、ピアノの基礎練習であるハノンという教則本の中から、当日指定の音階を弾きます。

ハノンは長音階で12種類、短音階は24種類あり、それぞれ最後にカデンツ(和音)もつきます。

なぜ、早くピアノに取りかかったほうがいいの?

結論から言うと、やればできるようになる! ←これだからです(笑)

なるべく早い段階で、試験で演奏するHanonとピアノの課題曲は弾けるようになった方が得です。

なぜなら、ピアノ初心者は、ピアノを緊張した状態で弾くということに慣れていないため、指が動かなくなる・震えることが多いからです。

ピアノは指先などの末端を非常に駆使して演奏するもので、末端というものは、緊張すると動きにくくなり、冷たくなったり震えてしまいます。

そして、ピアノを毎日10時間以上弾いているようなピアニストですら、本番で間違えたりミスタッチしてしまうのです。

私たちが弾くソナタやソナチネ、あるいは指の練習であるハノンはピアニストが弾くような曲より難易度が下がりますが、大いに試験本番で間違えたりミスタッチしてしまう可能性があります。

ピアノ科志望でない限り、1日10時間もピアノに時間は使えないと思います。

でも、ピアノは練習すれば練習しただけ、完成度が上がります。

…ということは、対策としては練習開始のスタートを早くしてあげて、試験までの練習時間をとるしか方法がないです!

ピアノ初心者は、とにかくたくさん弾いて、指に叩き込め!身体に覚えさせろ!ということです。

副科ピアノで求められるレベルと、試験でのタブーは?

まず、大前提として、止まらずに弾くことが大切です。音楽の実技試験では、途中で曲が止まってしまうこと、中断されてしまうことが一番のご法度です。

これは、実際の演奏会やプロの世界でも同じことですが、音楽は「時間の芸術」です。その時々の個人の理由や体調やアクシデントは音楽という芸術には全く関係のないもので、演奏し始めたら演奏が終わるまでベストを尽くして演奏し続けなければいけません。

よって、第一に止まらずに演奏するということが大切です。

弾きなおしも、NGと思われることが多いので、やめましょう。

また、自分が弾ききれる一定の速度で弾ききることも重要です。その曲ごとにテンポの指示がありますから、楽譜に記載されている指定速度のどおり弾くことが望ましいですが、それができない場合は指定の速さより、少し遅くてもいいから一定のテンポで弾ききることが重要です。

でも、テンポに関して、機械のように一定のテンポで弾け!と言っているわけではありません。

ピアノ初心者にはありがちな、弾けるところや簡単なところは早く弾き、難しいところはテンポが遅くなる…

↑これがよくないのです。

ピアノの試験で、これは絶対タブーです!!

なぜなら、音楽とは関係ないところで演奏速度が決まっているから。

副科ピアノは、この「止まらずに弾く」「弾きなおししない」「一定のテンポで演奏する」というこの三つができていれば合格点だと思ってもいいでしょう。

止まらない
→とにかく片手だけでもいいから、演奏を続ける。

弾きなおさない
→間違えた音を弾いてしまっても、そこに固執せず、次に来る音楽の流れに集中する。

テンポを変えない
→楽譜上の指定テンポが変わらない限りは、同じテンポで弾き続ける。

ピアノはレッスンを受けたほうがいいの?

受験をするなら、必ずピアノ教室に通うことをお勧めします。

絶対に、レッスンを受けてください!!

もう、藝大音楽学部の受験を決めていて副科ピアノが必要だとわかっているなら、いますぐピアノ教室を探して体験しに行きましょう。笑

少し習ったことがあるよ!という方は、自力でハノンNo.39のスケールは間違えずに弾けるようになれるかもしれませんが、ピアノの課題曲のソナタやソナチネについては、絶対にレッスンを受けたほうがいいです!!

なぜなら、自分では止まらず一定のテンポで弾けていると思っていても、実際人の耳で聞いてもらうと、違うこともあります。人間は自分に甘い生き物ですからね(^▽^;)

また、人前で間違えたときに、一人で練習しているときと同じように対応できるかということも、ピアノの先生を前にして弾くことにより、鍛えられます。

また、副科ピアノの合格ラインである、止まらない・弾きなおさない・一定のテンポでという三原則を出来るようになったうえで、音楽的に弾けているかということはプラスアルファでとても重要です。

ピアノをひととおり弾けても、それがきちんと楽譜に書かれている通り弾けているか?音の間違いはないか?などは、自分ではチェックが行き届かないこともあります。

このような理由から、私は、ピアノレッスンに通うことをお勧めします。

自分一人で練習していても、気がつかないことってあるもんね!

まとめ

ピアノは、やってこなかった人にとっては、弾けるようになるまで非常に時間がかかります。

しかし、少しでも早く取りかかることで、試験でしっかりと安心して弾けるようになれます。

とにかく、一日でも早く取りかかること。

まずは、ピアノ教室に通って、ピアノが弾ける第三者の耳で間違いがないか、おかしなところはないか確認してもらう。

そして、練習の時も本番を想定して、止まらない・弾きなおさない・一定のテンポで練習しましょう。

私は、ピアノ経験が乏しかったにも関わらず、受験時のピアノ対策をしていたおかげで、ミスなく完璧に弾けました。

入学してからも、副科ピアノの試験では間違えたことがありません。

たぶん、周りに教えていただいたピアノの練習方法が良かったのかもしれない、と思っています。

歌の試験をパスして、三次試験に行けたなら、三次試験のピアノで失敗しないよう、しっかり準備をしておきましょう。

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