藝大入試は、暗譜での演奏です。楽譜を見て歌えないため、歌詞は覚えておかなければいけません。
何百回と練習した曲でも、緊張と共に、真っ白に吹っ飛んでしまうこともあります。
自分にはない…とおもっているそこのあなた!
断言します!!歌詞が吹っ飛ぶことは、誰でもあり得ます。
これは、私の実体験の記事です。笑
知人の歌詞間違えエピソードもあります。
藝大入試で、歌詞を間違えました…orz
わたしが、初めて藝大受験をしたときのことです。
一次試験の外国語歌曲で歌詞を間違えました。
忘れもしません。
BONONNTINI作曲の「Per la gloria d’adoravi(お前を賛える栄光のために)」の二番でした。
言葉が詰まっている下行形の部分が二回続く場所で、一回目に二回目の歌詞で歌ってしまったのです。
いままで、そんなところで間違えたことは一度もなかったのに…
即座に「やばい」と思いました。
なぜなら、審査員の先生方の顔が、全部上がって、こっちを向いたのです。
とっさに、ここでうろたえてはいけないと思い、必要以上に堂々と間違えた歌詞で歌い切りました。
さすが、先生方、よく覚えてるな…
…などと考えながら、次の二回目の下行形の歌詞をどうしようかと、脳はフル回転。
一回目に二回目の歌詞を歌ったわけだから、二回目に一回目の歌詞を歌う?
いや、それは、一番目の歌詞を覚えてますよというアピールになるかもしれないけれど、二回目を一回目の歌詞で歌うのは、そもそも間違った歌詞だから違うだろう。
そう思い、二番目の歌詞を二回歌いました。
堂々と、「変だな…」と思いながら、二回歌いました。
そして、ベルを「チン…」と鳴らされ、退場しました。
途中で切られることは、重々承知していましたが、歌詞間違えてすぐそのあとに「チン…」とされると、心をえぐられたような気持になりました。
でも、堂々としていたから大丈夫。と言い聞かせながら、一次試験の合格発表を待ちました。
結果は、一次試験通過!
あとで、歌の先生に聞いたところ、歌詞間違えても大丈夫!と軽く笑われました。
間違えないほうがいいとは思いますが、間違えても大丈夫らしいです!笑
歌詞を間違えることはありうる。だって人間なんだから。
聴いてくださった審査員の先生方で、歌詞を間違えたことがない人なんていないと思うわよ。
それよりも、間違えたときに、いち音楽家として堂々と歌い続けられることが大事。
私の歌の先生のお言葉
堂々としていられるか、目が泳いじゃうか…間違えたときに、歌っている人の器が見えるんだね。
先生たちは、顔を上げてそこを見ていたのかもね。
歌詞を間違えたとしても、歌っている音楽の中身を聴いている人に届けよう!という姿勢が大切。
私の場合、一次試験での歌詞間違いでしたが、二次試験の歌詞を間違えた!という、知人の話をご紹介します。
二次試験の自由曲で、二番の歌詞から歌い始めちゃった人の話
友人は、有節歌曲(1番、2番で歌詞だけ変わって、メロディーは変わらない)を自由曲で歌ったそうですが、一番の歌詞が出てこず、二番の歌詞から歌い始めたそうです。
そして、二回目は一番の歌詞で歌ったそうです。
歌詞を間違えたことを感じさせない程に、堂々と歌ったそうです。
歌詞を間違えたこと以外は、いつも通り完璧に歌えたそうです。
結果は、二次試験合格!三次試験へ進みました。
歌詞がどうこうってことよりも、重要なのはしっかりその曲を歌えるかどうかなんだね。
もし間違っても、反省せずくよくよせず、歌いきることが大切だね。
まとめ
これは、入学してから分かったことですが、藝大の入試で歌詞間違えたというエピソードは、まあまああることみたいです。
間違えないように練習を重ねることが大切ですが、本番で極度の緊張状態で歌詞が出てこない、歌詞を間違えることは、誰にでも起こりうることです。
間違えてしまったら、間違えていないかのように、堂々と歌いきることが重要です。
眼が泳いでしまったり、間違えてももじもじすることのないようにしましょう。
入試までに、たくさんの場で歌う経験を積んで、「緊張慣れ」しておくことも、非常に大切です。
コンクールなどに出場してみるのもいいかもしれません。
この記事が、皆さんのお役に立ちますように(^▽^)/